エビスさまと金鋼石 2
飛魚はその年も大豊漁でした。
豊漁旗を立てた船が、つぎつぎに原の波止にもどってきました。
ところがどうしたことか、じいさんの組の船は一ぴきもとれず、あまけに大きな石のかたまりが網にかかったのでした。
「ほんに、こァ、残念なもんじゃ。他の船はあんなにたくさんとれたとに、こっちはさっぱり。
しかも石ころがはいるとはなあ。
しかし、はじめてのえものじゃから、じいさんのおもての庭にでもおいておこうか。」
若者たちはこういって、その石ころをじいさんの庭に運びました。
そのうち、飛魚の仲買人たちがよそからやってきました。
あるとき、一人の仲買人がじいさんの庭にある石を見て、
「こァ、ただの石じゃなか。金鋼石という石じゃ」
というのです。
このことはたちまち評判になり、やがて高い値で買いとられ凌また。
そのお金は、じいさんばあさんのものとなりましたが、二人は船の組の水夫たちにも分けてやりました。
それで原では今も港の近くに、屋久杉でりっぱな像をこしらえたエビスさまを手厚くまつってあるのです。
おしまい。
屋久島は屋久島ツアーなどで人気がありますが、こんな伝説が残っているのです。